コトブキヤ 4-Leaves シリーズ - 量感という評価軸

またフィギュア話。
業界に ブランドは多種あれど、「一番好きなブランドは?」と訊かれたとしたら、自分は4-Leavesと答えそうなのである。
(LGとか小物は除く…)


4-Leaves シリーズ
http://www.kotobukiya.co.jp/kotobukiya/4leaves.shtml


特徴
・ 肌色率高い。装飾品が少ない。
・ スケールがでかい(1/6〜1/5)


まあ、エロ+素体で勝負な感じ。
4-Leavesブランド以外でも、コトブキヤからこの路線でいくつか出てる。
エヴァとか、エルウィン&ゼクティとか)


で…なんでこのシリーズが好きなのか、を考えてみる。
(なんとなく好きなんだけど、なんで好きなのか整理してなかったんだよ…)

アルターさん

1/8スケールがフィギュア界の主戦場、ということでいいと思われる。
で、代表的メーカーのアルターが出してそうな、いわゆる普通のフィギュアを考える。


実際、どんなモチーフが選ばれているかというと、複雑な形状の服装、装備品をもっているものが多い。武器とか楽器とか。モチーフが、突飛ではない普通の服装であっても、服のシワの表現に凝っていたりするものがある。
そして、実際に製品を見て鑑賞者が受けるイメージは、精巧さ、情報量の多さ、密度感、である。

4-Leavesさん

翻って4-Leavesでは…装飾品で勝負、という感じではない。あくまで人体勝負である。
評価軸は、情報の密度感、ではない。
では何だろうか。
肌色率高、大スケール…これにより、ひとつのパーツが占有する視覚上の面積は大きくなる。そこで表現される(感受される)のは「量感」である。
端的に言えば、「尻の丸さ、重さ」「体幹の厚み」である。


特に面白いのは、貧乳・小柄系のキャラクターが大きめのスケールで立体化された際の違いである。
1/8クラスだと、パーツの小ささ、繊細さ、細さが印象づけられることが多い。
特に腰回りの細さ。そもそもスカートという服装が腰を細く見せるためのもの…だろうか。
これが1/6クラスになると、体型的には細いんだけど、モノとしては大きく、重量感、迫力がある、という状態になる。
さらには、記号的な大きさで造られやすい胸がペタンコになっていることで、体幹の存在感・量感が強調される、という次第である。


その体幹のラインのボリューム感、というのが、「かのこん 犹守 望」では遺憾なく表現されていたと思うのだよ。
http://www.kotobukiya.co.jp/cgi-bin/db_sm_main_css.cgi?B=7405&N=detail01&C=


…あと、4-Leaves名物のコトブキヤ座布団。あれも、重さを視覚的に印象づける意味では一役買ってたりして。

まとめ

アルター(など)
→ 精巧さ・密度感を保ちつつ、クオリティを出せる最大のサイズとしての1/8スケール


4-Leaves
→ 情報密度、クオリティのバランスを取りつつ、量感を出せる最小のサイズとしての1/6スケール 


以上。