2010-01-01から1年間の記事一覧

ヨスガノソラ 最終回終えて

出発点 最も印象に残った、心が動かされたシーンから始める。 最終回、湖で溺れるシーンでの、双子が互いの頭を押さえつけるようにして水に沈んだところの描写。 その後の陸上復帰後の悠の台詞「君が幸せになることを考えよう」みたいなところ。 前者は、あ…

パンゲー考察

シャイニング・ハーツ発売記念。 シャイニング・ハーツ発表以来、「パンを作れるゲーム」という点に心惹かれるものがあり、もやもやと、パンの在り方について考えていたので、まとめ。 一般的に言えば、ゲームにおける料理・食事の表現、という話になる。 最…

メタ・アプリケーションとしてのWebブラウザにおけるパラダイムシフト

Webページは単なる文書ではなく、今やアプリケーションである。 WebページをコンテンツとするメディアであるWebブラウザは、アプリケーションの実行環境であり、メタ・アプリケーションと言える。 然るに、「進む」「戻る」「閉じる」「アドレス入力」等の、…

『もっとTo LOVEる』 6-3 「恋愛マスター♡」 洗練された物語の型として

タイトルはアレなのだが、ムムムとなったので書いてみる。 あらすじ ・ララが恋愛マニュアル本を入手。 ・マニュアルに従ってリトをデート(帰宅がてらの寄り道)に誘う。 ・マニュアルに従い、不思議ちゃん、ツンデレ、お色気などのキャラを駆使してリトに…

『アジャイルな見積りと計画づくり』

アジャイルな見積りと計画づくり ~価値あるソフトウェアを育てる概念と技法~作者: Mike Cohn,マイクコーン,安井力,角谷信太郎出版社/メーカー: 毎日コミュニケーションズ発売日: 2009/01/29メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 74人 クリック: 764回この…

物語自動生成 設定の自動生成

前の投稿では、出来事=「こと」について主に考慮しており、設定=「もの」を動的に変化させることには積極的には考えなかった。 理由としてはこの辺。 ・ 設定そのものが物語性を含んでおり、出来事の物語性と衝突する可能性がある。 ・ 設定に対応したリソ…

物語自動生成 シナリオ動的生成ゲームの試案

とりあえず試案を作ってみた。 全体イメージ ・ いわゆる普通のRPG的な感じ。(体験型) ・ スタンドアロン。コンセプトは「キャラクターのライブ感」 ・ プロットレベルは固定とする。(固定プロットから外れる場合はゲームオーバー) ・ エピソード、シーン…

物語自動生成 ユーザーメリットについて

物語を動的に生成させたところで、いまいちユーザーに得られるメリットがイメージできない、と言っていたが、その辺で思いつくものがあったので投稿。 端的に言えば「キャラクターのライブ感」。(NPCね) キャラクターが生きていて、自分の意思をもって行動…

物語自動生成 続・議論の前提

続き。 「もの」と「こと」の物語性 ● もの 設定、キャラクター、世界観など。ひっくるめて「設定」。 静的、事前決定的な側面が強い。 動的な設定の変化は可能ではあるが、 物語生成システムとしては、設定の変化可能な幅を事前に決定しておく必要がある。 …

GSC 青セイバー

グッスマの青セイバー、現物見たら予想以上にいいできだったので感想など。ストイックなモチーフである。露出度がほぼゼロ、素肌をさらしているのは首から上だけ。色づかいも、青を基調にシルバーの鎧、のみ。アクセントに金の縁取りと、インナーの白。…まあ…

物語自動生成 議論の前提としての分類

前に物語の自動生成に関してこういう議論があった。 http://togetter.com/li/48801 この話題を考えるための前提となる諸条件を考える。 まず、既存メディア・システムを分類してみる。 ※ ここで言う「シナリオ」はプロットに相当する、粒度の大きな概念とす…

続「ゲーム」の定義

最近また考える機会があり、もやもやしているのでまとめ。 以前書いたもの。 http://d.hatena.ne.jp/doitaka/20100708/1278546241 自分の考えは、以前書いたものから変わっていない。 「ゲーム」の定義の前に「遊び」の定義がある。 「遊び」とは、(ただ)…

コトブキヤ 4-Leaves シリーズ - 量感という評価軸

またフィギュア話。 業界に ブランドは多種あれど、「一番好きなブランドは?」と訊かれたとしたら、自分は4-Leavesと答えそうなのである。 (LGとか小物は除く…) 4-Leaves シリーズ http://www.kotobukiya.co.jp/kotobukiya/4leaves.shtml 特徴 ・ 肌色率…

フィギュアを真面目に考える

真面目に考えたくなった。 自分で作ることは考慮外。 フィギュアというメディアの特性 実在的である。 他のデバイス(メディア)を介さずに直接、人の神経に触れる。 それそのものの大きさが、鑑賞者の印象に影響する。 鑑賞者の肉体、及びその視覚装置のサ…

「ゲーム」の定義

「クロフォードのゲームデザイン論」を読もうと思ったので、その前に自分なりの定義をメモ。 「遊び」の定義 非生産的で、プロセスそのものに意味がある行為。 プロセスの過程で発生する情動が重要、とも言える。生きるために必須、ではない。 生産的でない…

日本人は革新的ではないのだろうか

夜の言語ゲロ。以下推敲ナシ。 - iPodは革新的だったのか?iPad、電子書籍は?いちプロダクトとして見た場合は革新的と言えるかもしれないが、 もっと大きな、デベロッパー、コンシューマーを含めたトータルのシステムとして見た場合、日本の音楽市場、書籍…

雑巾と思考と言語

発端 ・ 雑巾と、台布巾と、タオルの違いを考えた。 前提 ・ 語そのものに「意味」はない。 語が発せられること、認識されることで何が起こるか、が問題。参考:『生命の樹』マトゥラーナ、バレーラ 前提2 ・ コミュニケーションにおける言語の特性は、 話…

こないだの新さん講演を咀嚼…

こないだの新さん講演の記事を咀嚼してみる… 「iPhoneアプリ,ソーシャルアプリに見る2010ゲーム開発の潮流〜 価格と価値の適正バランスはどこに向かうのか」 http://www.4gamer.net/games/000/G000000/20100217037/ 4gamerとITmediaでまとめ方が全然ちゃう…

「知覚」と「コミュニケーション」

0. 知覚 : 一定量の情報からシグナルとノイズを選別すること コミュニケーション : 対象とシグナルのやり取りをすること 1. 昨今のいわゆるIT革命はコミュニケーションの革命である。 対象(主にコンピューター)がインテリジェントになりかつ多数にな…

アバターサービスとしてのラブプラス、を通してゲームにおける物語云々

またラブプラスネタか…と思いつつ。 ラブプラスにも着せ替えの概念はある。というか「彼女」を自分好みに変える、というのがゲームの「売り」なわけだが、それは置いておいて。 単純に、 ・ゲーム内にキャラクターがいる ・プレイヤーの操作に応じてキャラク…

マクロスF映画版感想(Twitterに流した分まとめ)

まず前提。アニメ、映画などのコンテンツについては、「キャラクター」と「物語(ナラティブ)」の2つの軸で考えられる。「キャラクター」はメディア上での流通特性として「軽い」。見た目とか声とか歌とかで、CMの15秒とか、雑誌の1ページでコンシューマ…