物語自動生成 シナリオ動的生成ゲームの試案

とりあえず試案を作ってみた。

全体イメージ


・ いわゆる普通のRPG的な感じ。(体験型)
・ スタンドアロン。コンセプトは「キャラクターのライブ感」


・ プロットレベルは固定とする。(固定プロットから外れる場合はゲームオーバー)
・ エピソード、シーンは動的に変化。(十分な量が用意できればエピソードは有限個でも可)


プロット、設定はこんな感じ。
・ 人類と魔王が対立する世の中。主人公は努力して軍に入って隊長か何かになって魔王を倒す。
・ 魔王の配下は、人間メイン+魔物。要は内乱のような形。(魔王=人間でも可)


設定

固めにする。世界設定、キャラ設定は作り込んでおく。
主人公の立場は大きくは変化させられない。(魔王側に鞍替えすることはできない)


NPCのうち何名かを「キーNPC」とする。
設定における柔軟さは、キーNPCの行動の自由さ、によって確保する。
キーNPCは、動的に、味方(パーティメンバー、同僚)、敵、中立、になり得る。
プレイヤーとの恋愛、キーNPC同士での恋愛等も可能。


キーNPCはエージェントとして独立して思考、状況判断させる。
キーNPCの行動によって、結果的にエピソードが発生する、という形が望ましい。
(キーNPCに、エピソード生成権限を与える)


シナリオ制御

基本、プロット固定&エピソード、シーン動的。


制御主体は、
・ プレイヤー
・ キーNPC
・ 神様
の三種を想定。

プレイヤーによる制御

普通にプレイヤーの行動によってシナリオが変化。
プロットは固定とするため、大目標は与えるが、過程における小目標には幅を持たせる。


例えば、軍に入団するとして、
・ 普通に入団試験を受ける
・ ゲリラ部隊になし崩し的に参加
・ 一人で戦う
みたいな多様な選択肢を与える。
(どういうシステムでこれを実現するかが難しいが…)

キーNPCによる制御

キーNPCに、エージェントとして個々に動いてもらう。
持っている情報、人脈、好悪の感情などをパラメータ化。

神の手による介入

多分、すごく大事。
物語に山場を作るために、適度に刺激を与える役目。


圧勝ムードの時に、裏切り者を出すとか、秘密兵器を登場させるとか…。
やりすぎるとプレイヤーの信頼感を損ねるが。


必要な理論、技術について

大まかな構成は上記で収めるとして、個々の仕様の実現性、必要となる理論、技術を考える。

プレイヤーの行動の多様性の確保

イベント、設定のデザインが重要。
分量を考えると、ある程度パラメータ化して、動的に制御することを考慮すべきか。


人力が要りそう。
例えば、軍の入団試験に連続で落ち続けて、いい年になってしまった主人公の物語をどうやって継続させるか、とか。
…割り切ってゲームオーバーにすれば、別にいいのか。

キーNPC制御

AIを仕込んでエージェントとして。
先行研究はありそうな気がするが、組み込みはどっちにしろ大変そう。
一体毎の制作コスト、処理負荷から、最大何名用意できるか、とか色々ありそう。
デバッグも大変。

会話制御

動的に自然な会話。難しいが…かなり重要。
自然な日常会話まで視野に入れると、出来事の管理がやばいことに。
(夕飯の献立を毎日考えさせるとかやると…)


ゲーム内時間を短くして、作業量を減らす方向が妥当か。
プレイ時間よりも密度を重視する方向が、世の流れ的にも。


プレイヤーからの入力は自由入力は制限して、選択肢式が無難と思われる。

神の手制御

ここは、普通のシナリオテクニックをそのまま使えると思われる。


人間関係が物語のドラマ性を駆動させる構造なので、介入しうる人間関係のパターンは用意しておく必要がある。キーNPC制御の時点で、それが達成できていることが理想ではあるが、この場合はドラマ性が生まれるかどうかは博打になってしまうため、意図的な介入による最低ラインの保証は必要。


後は、完全に手調整の世界か。


キャラクター設計

これがないと始まらない上、難度も高い。


設定レベルでキャラクターの魅力を確保した上で、どのような展開になっても(味方でも敵でも)魅力的である、という作りが求められる。

まとめ

とりあえず、以上。


・ 仮に実現したとして…ちょっと変なことやってるけど普通のゲーム、くらいで終わりそうな気もする。戦闘とかレベルアップとかは実質不要かもしれない。
・ 企画書にしたとして、「キャラが魅力的なんです」だけで押し切れるイメージはない…。
・ 工数が問題になりそうだが、他で手を抜いてよければ意外とあっさり収まるのかもしれない。


今回書いてみたのは構造だけなので、結局中身に何を入れられるか、という問題になるか。
小説というフォーマットの中でも上手下手に天地の開きがあるし。


昼間寝過ぎたのでこんな時間に更新してます。