Prologとか論理プログラミングについて色々

ここ最近、論理プログラミングとか、Prologについて調べてたので現状のまとめ。 発端 VDMとかAlloyとか、形式手法関連を色々調べていた途中でPrologの存在を知る。 論理型言語ということで、いまいちイメージが掴めないところがあった。 最近、本腰入れて調…

物語論をゲームに適用するために その3 聴きについて

前回の語りに対して、聴きについて考える。 聴きの機能 編集は、語り手だけに可能な行為であろうか。 聴き手は、本を途中から読むことができる。1ページおきに読むこともできる。あるいは口頭で語られる話を、聴き逃すことができる。 現象としての連続体は…

「ケモノヅメ」 物語の否定

「ケモノヅメ」 全話ぶっ通しで見たので感想等。 2006年にWOWOWでR15指定でやってたそうで。 同じ湯浅監督の「カイバ」はレンタルで見た。 OPとかの第一印象 簡素で、デッサンそのままという絵柄だが、手書き風味が残った画風が、逆に動いているように見える…

物語論をゲームに適用するために その2 語りについて

前回に引き続き。 前回の視点に立った上で、改めて、語り、聴きの機能を考える。 特に、聴く行為を掘り下げることで、インタラクティブなメディアとは何か、という問題に近づくことができる、はずである。 …というところだが、今回はとりあえず語りまで。 語…

物語論をゲームに適用するために その1

ジュネットが『物語のディスクール』で提示した物語に関する理論を、インタラクティブメディアたるゲーム(デジタルゲーム)に適用することを考える。 何回かかかると思うが、今できる分まで。 以下をポイントとして挙げる。 ・物語とは何か。物語内容とは何…

ジュラール・ジュネット『物語のディスクール』

物語のディスクール―方法論の試み (叢書記号学的実践 (2))作者: ジェラール・ジュネット,花輪光,和泉涼一出版社/メーカー: 水声社発売日: 1985/09/01メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 14回この商品を含むブログ (21件) を見る 読んだ。 いわゆる物語論の…

「劇場版そらのおとしもの 時計じかけの哀女神」改竄される記憶と残る意志

http://kadokawa-anime.jp/soraoto/index.html「俺は彼女のことを忘れない」 本作、オープニングのコメディパートの後、主人公が言う台詞である。 本作を語るには、この一言に尽きる。 以下ネタバレ込み。

自己記述装置としてのゲーム、評価空間としてのゲーム

人間の感覚は外を向いているので、内なる「自己」というものは外界の刺激から想像するしかない。 世界に空いた孔としての「自己」。(円城塔『烏有此譚』) 「自己を知りたい」という欲望は常に在り続ける。 己の痕跡を外界に残し、それを参照すること = 自己…

「ムカデ人間」 創造主との対話

色々と縁があって映画「ムカデ人間」を見てきた。 公式 http://mukade-ningen.com/ 要は、マッドサイエンティストが人間の口と肛門をくっつけてムカデ人間を作る、という話。 公式のイラストを見れば一発で分かる。分かりやすい。 この概要だけを見た時点で…

ゼーガペイン キョウとカミナギの選択について

ゼーガペイン、ようやく観終わったので色々まとめ。 テーマについて テーマ=作品内の個々の要素を結びつけるコアロジック といった意味で使う。 ゼーガペインにおけるテーマは、以下になると思われる。 1. 何が本物で何が偽物か 2. いくつかの選択肢の…

ヨスガノソラ 最終回終えて

出発点 最も印象に残った、心が動かされたシーンから始める。 最終回、湖で溺れるシーンでの、双子が互いの頭を押さえつけるようにして水に沈んだところの描写。 その後の陸上復帰後の悠の台詞「君が幸せになることを考えよう」みたいなところ。 前者は、あ…

パンゲー考察

シャイニング・ハーツ発売記念。 シャイニング・ハーツ発表以来、「パンを作れるゲーム」という点に心惹かれるものがあり、もやもやと、パンの在り方について考えていたので、まとめ。 一般的に言えば、ゲームにおける料理・食事の表現、という話になる。 最…

メタ・アプリケーションとしてのWebブラウザにおけるパラダイムシフト

Webページは単なる文書ではなく、今やアプリケーションである。 WebページをコンテンツとするメディアであるWebブラウザは、アプリケーションの実行環境であり、メタ・アプリケーションと言える。 然るに、「進む」「戻る」「閉じる」「アドレス入力」等の、…

『もっとTo LOVEる』 6-3 「恋愛マスター♡」 洗練された物語の型として

タイトルはアレなのだが、ムムムとなったので書いてみる。 あらすじ ・ララが恋愛マニュアル本を入手。 ・マニュアルに従ってリトをデート(帰宅がてらの寄り道)に誘う。 ・マニュアルに従い、不思議ちゃん、ツンデレ、お色気などのキャラを駆使してリトに…

『アジャイルな見積りと計画づくり』

アジャイルな見積りと計画づくり ~価値あるソフトウェアを育てる概念と技法~作者: Mike Cohn,マイクコーン,安井力,角谷信太郎出版社/メーカー: 毎日コミュニケーションズ発売日: 2009/01/29メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 74人 クリック: 764回この…

物語自動生成 設定の自動生成

前の投稿では、出来事=「こと」について主に考慮しており、設定=「もの」を動的に変化させることには積極的には考えなかった。 理由としてはこの辺。 ・ 設定そのものが物語性を含んでおり、出来事の物語性と衝突する可能性がある。 ・ 設定に対応したリソ…

物語自動生成 シナリオ動的生成ゲームの試案

とりあえず試案を作ってみた。 全体イメージ ・ いわゆる普通のRPG的な感じ。(体験型) ・ スタンドアロン。コンセプトは「キャラクターのライブ感」 ・ プロットレベルは固定とする。(固定プロットから外れる場合はゲームオーバー) ・ エピソード、シーン…

物語自動生成 ユーザーメリットについて

物語を動的に生成させたところで、いまいちユーザーに得られるメリットがイメージできない、と言っていたが、その辺で思いつくものがあったので投稿。 端的に言えば「キャラクターのライブ感」。(NPCね) キャラクターが生きていて、自分の意思をもって行動…

物語自動生成 続・議論の前提

続き。 「もの」と「こと」の物語性 ● もの 設定、キャラクター、世界観など。ひっくるめて「設定」。 静的、事前決定的な側面が強い。 動的な設定の変化は可能ではあるが、 物語生成システムとしては、設定の変化可能な幅を事前に決定しておく必要がある。 …

GSC 青セイバー

グッスマの青セイバー、現物見たら予想以上にいいできだったので感想など。ストイックなモチーフである。露出度がほぼゼロ、素肌をさらしているのは首から上だけ。色づかいも、青を基調にシルバーの鎧、のみ。アクセントに金の縁取りと、インナーの白。…まあ…

物語自動生成 議論の前提としての分類

前に物語の自動生成に関してこういう議論があった。 http://togetter.com/li/48801 この話題を考えるための前提となる諸条件を考える。 まず、既存メディア・システムを分類してみる。 ※ ここで言う「シナリオ」はプロットに相当する、粒度の大きな概念とす…

続「ゲーム」の定義

最近また考える機会があり、もやもやしているのでまとめ。 以前書いたもの。 http://d.hatena.ne.jp/doitaka/20100708/1278546241 自分の考えは、以前書いたものから変わっていない。 「ゲーム」の定義の前に「遊び」の定義がある。 「遊び」とは、(ただ)…

コトブキヤ 4-Leaves シリーズ - 量感という評価軸

またフィギュア話。 業界に ブランドは多種あれど、「一番好きなブランドは?」と訊かれたとしたら、自分は4-Leavesと答えそうなのである。 (LGとか小物は除く…) 4-Leaves シリーズ http://www.kotobukiya.co.jp/kotobukiya/4leaves.shtml 特徴 ・ 肌色率…

フィギュアを真面目に考える

真面目に考えたくなった。 自分で作ることは考慮外。 フィギュアというメディアの特性 実在的である。 他のデバイス(メディア)を介さずに直接、人の神経に触れる。 それそのものの大きさが、鑑賞者の印象に影響する。 鑑賞者の肉体、及びその視覚装置のサ…

「ゲーム」の定義

「クロフォードのゲームデザイン論」を読もうと思ったので、その前に自分なりの定義をメモ。 「遊び」の定義 非生産的で、プロセスそのものに意味がある行為。 プロセスの過程で発生する情動が重要、とも言える。生きるために必須、ではない。 生産的でない…

日本人は革新的ではないのだろうか

夜の言語ゲロ。以下推敲ナシ。 - iPodは革新的だったのか?iPad、電子書籍は?いちプロダクトとして見た場合は革新的と言えるかもしれないが、 もっと大きな、デベロッパー、コンシューマーを含めたトータルのシステムとして見た場合、日本の音楽市場、書籍…

雑巾と思考と言語

発端 ・ 雑巾と、台布巾と、タオルの違いを考えた。 前提 ・ 語そのものに「意味」はない。 語が発せられること、認識されることで何が起こるか、が問題。参考:『生命の樹』マトゥラーナ、バレーラ 前提2 ・ コミュニケーションにおける言語の特性は、 話…

こないだの新さん講演を咀嚼…

こないだの新さん講演の記事を咀嚼してみる… 「iPhoneアプリ,ソーシャルアプリに見る2010ゲーム開発の潮流〜 価格と価値の適正バランスはどこに向かうのか」 http://www.4gamer.net/games/000/G000000/20100217037/ 4gamerとITmediaでまとめ方が全然ちゃう…

「知覚」と「コミュニケーション」

0. 知覚 : 一定量の情報からシグナルとノイズを選別すること コミュニケーション : 対象とシグナルのやり取りをすること 1. 昨今のいわゆるIT革命はコミュニケーションの革命である。 対象(主にコンピューター)がインテリジェントになりかつ多数にな…

アバターサービスとしてのラブプラス、を通してゲームにおける物語云々

またラブプラスネタか…と思いつつ。 ラブプラスにも着せ替えの概念はある。というか「彼女」を自分好みに変える、というのがゲームの「売り」なわけだが、それは置いておいて。 単純に、 ・ゲーム内にキャラクターがいる ・プレイヤーの操作に応じてキャラク…